おはようございます。今日は、これからの学びの中身を左右する「学習指導要領」の改訂ニュースから、家庭の教育費やAI活用の最新動向まで、幅広い教育ニュースが飛び込んできました。
なかでも注目したいのは、中学校に新教科「情報・技術科」が誕生する見通しになったことと、全国学力・学習状況調査で見えてきた子どもたちのつまずきです。どちらも、これからのお子さんの学び方や家庭でのサポートの仕方に直結するテーマといえるでしょう。
また、令和8年熊本地震で被災した生徒への支援策や、未就学児の習い事事情を映すデータ、そして授業に入り込み始めた生成AIの動きもあわせてご紹介します。この記事を読めば、今日押さえておきたい教育ニュースの要点が3分でつかめます。

今日のポイント
- 中学校に新教科「情報・技術科」誕生へ、小学校「総合」にも情報領域が追加
- 全国学力調査で算数の「体積」理解に課題、国語は根拠を示す力に弱み
- 令和8年熊本地震の被災生徒を東京都が特別受け入れ、学力検査なし・授業料免除
- 未就学児の習い事率が6割超に、費用は8年で年間5万円増加
- 生成AIが”授業の相棒”に、コードタクトが対話型AI「TUNE」を新たに提供開始
中学校に「情報・技術科」新設へ、次の学習指導要領で何が変わる
文部科学省は7月30日、中央教育審議会の教育課程部会・情報技術ワーキンググループに、次期学習指導要領に向けた取りまとめ案を示しました。小学校の総合的な学習の時間に新たに「情報の領域」を加えるとともに、中学校には新教科「情報・技術科」を設ける方向だといいます。背景には、生成AIの普及やデジタル社会の進展を踏まえ、情報活用能力を体系的に育てたいという狙いがあるとみられます。詳細な授業時数やカリキュラムの中身はこれから詰められていく段階ですが、これまで技術・家庭科の一部だった内容が独立教科として扱われるようになれば、授業の進め方や評価の仕方も変わってくる可能性があります。今後の審議の行方を、引き続き見守っていきたいテーマです。
出典:日本教育新聞「中学で「情報・技術科」新設 小学校「総合」に情報の領域」
全国学力調査で見えた「算数の体積」のつまずき、家庭でできることは
文部科学省は8月3日、令和8年度の全国学力・学習状況調査の分析結果を公表しました。国語では、文章を引用しながら自分の考えを書くことに課題が見られたとのことです。算数では、立方体の体積を求める式は書けても、体積を1立方センチメートル単位で捉えて考える理解には課題が残るという結果が示されました。式の暗記だけでなく、単位の意味や量感を伴った理解が求められていることがうかがえます。家庭でも、公式を覚えることだけに偏らず、身の回りの物の大きさや量を実際に測ったり比べたりする体験を通じて、数量感覚を育てる関わりが一つのヒントになりそうです。
出典:日本教育新聞「立方体の体積、理解に課題 全国学力調査 分析結果を公表」
熊本地震で被災した生徒に東京都が特別受け入れ、学びを止めない支援策
東京都教育委員会は8月5日、「令和8年熊本地震」で被災し都内へ転居する高校生などを対象に、都立高校や都立特別支援学校への転学受け入れを実施すると発表しました。対象は、災害救助法適用地域に住居があり、被災に伴って保護者と共に都内へ転居することが確実な生徒などです。都立高校への転学では学力検査を課さず、入学考査料や授業料も免除するほか、「被災生徒支援給付金」などの経済的支援もあわせて行われます。大きな災害で生活が一変しても、子どもの学びの場が途切れないようにする仕組みがあることは、多くの家庭にとって心強い情報です。同様の支援が他の自治体にも広がっていくか、注目したいところです。
出典:リシード「東京都、熊本地震被災生徒の都立高受入れ…学力検査なし・授業料免除」
未就学児の習い事率が6割超に、教育費はどう変わっている?
ビデオリサーチは8月7日、3〜12歳の子どもを対象とした調査データ「Kids/ex」をもとに、習い事の実態調査を公開しました。それによると、未就学児で習い事・塾に通う子どもの割合は、2017年・2021年は5割台だったのに対し、2025年には64.2%まで上昇したとのことです。また、習い事にかかる1人あたりの月間平均費用も、2017年から2025年の8年間で月4000円以上、年間換算で5万円以上増加したといいます。中学受験を意識した学習塾や通信教育、複数の習い事の掛け持ちなどが背景にあると考えられており、人気の習い事では男子の「通信教育」、女子の「ダンス」の伸びが目立ちます。わが家の教育費や習い事の選び方を考えるうえで、参考になりそうなデータです。
出典:ICT教育ニュース「未就学児の習い事率が6割超、費用は8年で年間5万円増加 =ビデオリサーチ調べ=」
授業に生成AIの”先生役”が登場、対話型AI「TUNE」提供開始
株式会社コードタクトは8月7日、授業支援クラウド「スクールタクト」上で、対話型AI機能「TUNE」のベータ版提供を始めました。TUNEは、教員と児童生徒が授業の中で使うことを前提に設計された対話型AIで、課題の内容や子どもの回答を読み取ったうえで、教室に寄り添う学習支援員のように振る舞うのが特徴だといいます。答えをそのまま渡すのではなく、段階的なヒントや問い返しで思考を促す設計で、学習場面に応じて5種類のAIが用意されているとのことです。授業中にAIが子ども一人ひとりの理解に合わせて対話する仕組みは今後広がっていきそうで、家庭でのAI活用のあり方を考えるきっかけにもなりそうです。
出典:こどもとIT「5種類のAIが授業中の学びを支援、コードタクトが「TUNE」ベータ版をリリース」
編集部の視点
今日のニュースからは、「情報・技術科」の新設やAI活用のように学びの中身が更新されていく動きと、全国学力調査や熊本地震への対応のように一人ひとりの子どもを支えようとする動きの両方が見えてきます。制度の細部を追いかけることよりも、「わが子は今、何につまずいていて、何に興味を持っているか」を日々の会話から拾っていく姿勢が、変化の大きい時代を乗り切るヒントになるのではないでしょうか。
監修:小牧健也(Investure編集長)


